歯科衛生士がおすすめする歯ブラシと選ぶポイント

毎日使う歯ブラシ、どんな風に選んでいますか? かため・ふつう・やわらかめ、ヘッドが大きいものや小さいものなど、さまざまな種類がありますよね。その中で「なんとなくこれでいいかな」と漠然とした理由で選んでいる人も多いでしょう。そこで、今回は歯のケアのプロである歯科衛生士に、正しい歯ブラシ選びのポイントやコツを伺いました。

歯ブラシ選びのよくある疑問に、歯科衛生士が答えます!

歯ブラシには、使う人の口腔内の状態や年齢などに適したものがあります。では、自分はどんなものが合うのか気になりますよね? 歯ブラシについての素朴な疑問を、歯科衛生士に聞いてみました!

Q_かため・ふつう・やわらかめ…どれを選ぶべき?

A.一般的には「ふつう」をおすすめしています。「かため」の歯ブラシは、歯や歯茎を傷つけやすく、場合によっては歯が削れてしまいかねません。また、「やわらかめ」の歯ブラシは毛が細く、使い続けると汚れを落とす力がなくなりやすいです。ただし、歯周病などで歯茎から出血しやすい場合は「やわらかめ」でもよい場合もあります。

Q_ヘッドの大きさはどのぐらいがよい?

A.ヘッドの大きさは、口腔内の状態に合わせて選ぶことが大切です。大きいヘッドの歯ブラシは毛量が多いため、歯を1本1本包み込むような感じで歯磨きができるというメリットがあります。しかし、奥歯までヘッドが届きにくく、口の中での小回りが悪くなります。歯並びが悪い人や口腔内が狭い人は小さめのヘッドを選ぶとよいでしょう。ただし、高齢になると手先が思うように動かしにくく、細かく動かせないので大きいヘッドの方がよい場合もあります。

Q_歯ブラシはどのぐらいのタイミングで交換したらよい?

A.毛がヘッドよりもはみ出しているようなら替え時です。目安は1か月に1回。せっかっく歯磨きをしていても、歯ブラシの状態が悪ければ汚れが残ってしまう場合もあります。毎月1日など、日にちを決めて交換をするのもおすすめです。

Q_歯周病の人におすすめの歯ブラシは?

A.歯ブラシも大切ですが、歯周病の方には特に「フロス」や「歯間ブラシ」の使用をおすすめしています。歯科衛生士の中では“フロスや歯間ブラシを使わないケアは歯を磨いていないのと同じ”という認識が広がっています。

Q_フロスや歯間ブラシはどんなものを選ぶとよい?

A.歯ブラシと同様、フロスや歯間ブラシにも種類がたくさんあります。毎日ケアを続けていくためにも、いろいろな形状や素材のものを試してみて、自分が使いやすいものを使うとよいでしょう。

歯科衛生士の皆さんにおすすめの歯ブラシを聞きました!

歯ブラシをはじめとするさまざまな口腔ケア商品にくわしい歯科衛生士。歯科医院ではどのような歯ブラシをおすすめしているのでしょうか?おすすめのブランドや商品についてアンケートと行いました。

歯科衛生士のおすすめブランド①GC

GC(ジーシー)は、歯科医師や歯科技工士向けに歯ブラシなどのケア製品を提供している会社です。患者さんが抱える歯の疾患や、歯肉の状態など、それぞれの口の中の環境に合わせて歯科医師が処方する歯ブラシをコンセプトにした、さまざまなラインナップがあります。

P-30 Grappo[グラッポ]

通常の歯ブラシに比べてヘッドが大きく、短時間で歯に付いた汚れやプラークが効率よく磨けます。歯ブラシの毛先に工夫がされており、細かいところも磨きやすいのが特徴です。歯周病の予防や対策に適した歯ブラシとしてよく知られています。

P-20M pisella[ピセラ]

市販の歯ブラシの多くは男女の区別なくすべての人を対象にしていますが、この製品は女性向けに作られています。女性の手にフィットした磨きやすい設計と、効率よくプラークを取り除ける毛質が特徴です。大人の女性の歯周病予防におすすめの歯ブラシです。

プロスペック®歯ブラシ プラス ミニ

持ち手部分が長く、ヘッドが小さいのが特徴で、子どもの仕上げ磨きにぴったりな歯ブラシです。また、大人がメインで使う歯ブラシに加えて、特に汚れが気になる歯を磨く専用で使うサブの歯ブラシとして使うときにも便利です。

歯科衛生士のおすすめブランド②クラプロックス

スイス創業のグラデンAG社が開発したブランド「クラプロックス」。すべての歯ブラシでコシがありつつ、しなやかな性質を持つ、独自開発したブラシ毛を使っています。歯茎にも負担が少なく、プラークをしっかり除去してくれます。

CS5460ウルトラソフト

「クラプロックス」の定番商品で、ブラシの毛の本数が商品名の通り5,460本もあります。この数は、普通の歯ブラシの2倍以上とも言われています。超極細の毛がたくさんあることで、歯茎を傷めにくく、細かいところまで磨くことができます。

歯科衛生士のおすすめブランド③ライオン

「クリニカ」「システマ」「デントヘルス」などさまざまな種類があるライオンの歯ブラシ。国内NO.1のオーラルケアメーカーとして100年以上にわたり、さまざまな研究を続けています。日本歯科医師会の推薦商品なども多く存在しています。

システマAX

厚さが2.6mmの超薄型のヘッドで、狭い口腔内でも動かしやすい歯ブラシ。持ち手にソフトラバーがついていて、すべりにくく手にフィットします。すべての毛先が細くてしなやかで、歯茎への負担も少ないのが特徴です。

歯科衛生士のおすすめブランド④TePe(テぺ)

予防歯科先進国と呼ばれるスウェーデンで生まれた歯のケアブランド「TePe(テぺ)」。スウェーデンはもちろん、世界90か国以上の歯科医師や歯科衛生士が協力して製品づくりをしています。北欧ならではのデザイン性の高さも魅力のひとつです。

Select Compact(セレクトコンパクト)

ヘッドが小さく、女性でも握りやすい歯ブラシ。さらに、ヘッドの先が細くなっており、磨きにくい奥歯にも届きやすい形状です。ブラシの毛が高密度でしっかり磨くことができます。カラーバリエーションが豊富で、見た目にも可愛らしいアイテムです。

歯科衛生士のおすすめブランド⑤オーラルケア

歯科先進国のスウェーデンやフィンランドの予防歯科の概念を日本に持ち込み、予防歯科の重要性について普及を続けている「オーラルケア」。歯科衛生士の教育にも力を入れている会社です。歯ブラシやフロス、洗口液などさまざまな口腔ケア商品を取り扱っています。

タフト24(SS)

口腔内を傷つけずにプラークを除去することを重視した歯ブラシ。毛の先端が丸みを帯びた形状で歯や歯茎を傷つけず、水はけのよい素材で毛先がしなやかなのでしっかり汚れを落とします。SSは歯茎が下がってしまっている方に適しています。

ペンフィット

プラークコントロールがしやすい歯ブラシについて歯科衛生士から集めたアイディアを結集した歯ブラシ。極細の毛先に、小さなヘッド、長いネック、握りやすいグリップなど、むし歯や歯周病のケアに最適な1本です。

プラウト(S)

磨きにくい歯の隙間や奥歯など狙った部位に届く、ワンタフトブラシ。いつもの歯ブラシにプラスして、磨き残しやすい歯のポイントケアに使えます。毛先が三角にカットされている形状で、歯と歯の間にぴったりフィットして汚れを取り除きます。

あなたにおすすめの歯ブラシを選びたいなら「歯科医院」に相談を

いかがでしたか? どんな歯ブラシを選べばいいのか、イメージがつきやすくなったかと思います。とはいえ、自分の歯や口の中の状態にぴったり合った歯ブラシを選ぶとなると、その道のプロである歯科衛生士に相談するのが一番です。歯科衛生士自身も、新しい商品などについて学び続けています。通いやすい歯科医院を訪れ、自分にぴったりの歯ブラシについて相談してみるとよいでしょう。

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